僕は朝走る

ランニングは、自分自身、なぜ続いているのかがよくわからない、不思議な趣味だ。
きっかけは、5年ほど前のある日、ソファーでテレビを観ていたとき、パンツのゴムが脂肪の圧力に負けて裏返ってしまっているのを発見したときだ。「これはマズい!」と思った。
始めた当初は「きのうより遠く速く」走ることが楽しみだった。目標を上へ上へと設定していく脳みそに対して、一生懸命くらいついていく身体が可愛かった。でも、ストレッチをすることや、フォームを気にする事などなく、とにかく走って上に行きたかった。そして、最初1kmだった距離が20kmを超え、1kmあたりのペースが4分30秒に近づいていたある日の夜中、呼吸困難で目が急に覚めた。疲労により背筋がつってしまった。普通に呼吸ができず、それから3日位、まともに眠れなかった。要するに、無茶苦茶に走って、身体を壊してしまったのだ。

走れない日々が半年ほど続いた後、久しぶりにランニングシューズを履いた。そのときの距離は3km、ペースは5分45秒/kmがやっと。猛烈な敗北感。走るのが最高につまらなかった。でも、”パンツのゴム”がトラウマで、嫌々走った。どうせ走るなら、以前のペースに戻してやりたかった。今度は本を読んで、フォームを修正したり、走る前後は入念なストレッチもした。整体にも通った。おかげで身体は壊れなくなった。でも、前のペースには、戻らない。

怪我の前は、走るのがワクワクだった。でも今は、雨が降っていないか、風は吹いていないか、身体はどこも痛くないか、とサボる言い訳を探す。すべての条件が揃って初めて、相当な決心で走り始める。週5日だったペースが、週2日以下まで下がり、目標を見失っていた頃、東京マラソンに参加することになった。目標は「フルマラソン、デビューは東京、サブ4で」という変な川柳を作るほどだったが、結果は4時間半。完全な走り込み不足。完走した事は達成感よりも疲労感満載だった。しかも、左の膝にダメージを負い、その後1ヶ月くらい走れなくなった。

でも、その後、また懲りずに走り始めた。なんで? 実は“パンツのゴム”症候群に打ち勝つこと以外のモティベーションがある。
それは朝の空気だ。

特に冬の朝は、猛烈に寒いけど、あのピーンと張りつめたような緊張感が大好きだ。朝起きてから走り始めるまではつらいけど、外に出ると気持ちがいい。そして、出張先となると、そのテンションはさらに上がる。海外に行く事は多くても、ほとんどがビジネス出張なので、観光旅行はまずできない。でも、朝早く起きて、街の中や周りを走れば、人も少なく、いわば早送りの観光旅行。とってもお得。今回の出張で、走っている途中に携帯で撮った下の2枚の写真を見てもらえれば、なんとなくわかると思う。

良いことづくめのモーニングランだが、ひとつだけ問題がある。
早朝の公園を散歩しているのはお年寄りばかりだ。若い女性がいれば、もう少し緊張感とモチベーションを高く維持できるのになー…

それでも僕は朝走る。

ドイツ フランクフルト市内マイン川沿いの遊歩道
ドイツ フランクフルト市内マイン川沿いの遊歩道


チェコ インドルジフーフ・フラデツにあるバイガル湖畔

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僕は朝走る」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 東京マラソン Vol.4 | 変な会社を目指す社長のブログ

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