念願の…

なぜ僕らは、オフィスの閉じられた空間で、仕事をしなければならないのか。 快晴の空に、時折吹く心地よい風。天国と勘違いしてしまうような気候でも、日本のオフィスで働く人達のほぼ全員が、室内に閉じこもり、エアコンを入れ、電気を点けて仕事をしている。真面目に働かなきゃいけないのはわかるけど、室内で、と決まっているわけじゃないはずだ。どうしてこんなことになっているのだろう。誰か納得のいく説明をしてくれないだろうか?

確かに、ウチの製造現場のように、室内でしかできない仕事だってある。学校も塾も、勉強をするのは室内だし、仕事で自分のデスクが屋外にある人なんて、いないだろう。だから仕事のベースは、室内でいいと思う。しかし、パフォーマンスのクオリティ、そして、クリエイティビティという観点から考えて、オフィスや会議室に閉じこもっていることが本当に良いのだろうか?

落ち着きがなく、多動性の疑いすらある僕は、オフィスにじっとしていることはできない。そして、いつも自然の恵みをできるだけ享受したいと思っているから、用もなく外に出て仕事をすることがある。しかし、遠くへ行かなくても、実は身近なところに、最高の仕事スポットがあることに、以前から気がついていた。しかし、そこで仕事をするには、若干の「手入れ」が必要で、それが面倒で、少しためらっていた。そして最近、重い腰をやっと上げた。いや、正確には、社員が上げてくれた。

それは、ウチの蒲田本社の屋上である。以前からこの場所は、悩んだ時の考え事をする場所として、はたまた週末限定のオフィスとして、下の階から、椅子と机を運んで、テンポラリーに仕事場として使っていたことがあった。そして、屋上のでの仕事は、いつもはかどった。気温34度の真夏でさえ、風が吹けば、とても涼しく感じたし、3月でも11月でも、太陽が出ていれば、寒さを感じはしなかった。

この5月から、自分のオフィスが、屋上と同じ階のフロアに移ったことを受けて、若い社員達に、この屋上をオフィス兼、会議室兼、ビヤガーデン会場にしたいので、DIYで作ろうと、ほぼ本気(ちょっと冗談)で言っていた。そしてある朝、屋上に行ってみると、こんなセットが完成していた。その社員が「材料代より安いので、できあいのものを買ってきちゃいました!」と言って組立式のものを本当に買ってきた。
確かに、これ全部で29,000円は安いが、その値段よりも、本当に買ってくる行動力に驚いた。

ついに屋上がカフェテラスに!

ついに屋上がカフェテラスに!結構いいでしょ?

そして、実際僕は今、この文章をその場所で書いている。6月4日。現在の気温は30度。太陽が照りつけて、暑いことは暑いけど、時折吹く風が、冷房の百万倍心地よい。まだこのテラスセットが来て一週間だが、僕は、仕事をここでするし、打合せもここでする。昨日は、弁当を買ってきて、ランチをここで食べた。

テーブルと椅子だけでは終わらず、これから屋上をどんどんとアップグレードして、社員の憩いの場になるようにしていこうと話をしている。手始めは、夏のビアガーデンと思っているが、席とテーブルが足りないので、悩み中。

具体的な数値を挙げて、屋上が、どれだけクリエイティブで生産性が高いかを示すことは今のところできないし、これから先もしないだろう。でも、晴れた日に、パラソルの下でするミーティングや考え事が、とてもクリアなマインドでできることを知ってしまった。だから、この場が、少なくとも僕にとって、判断基準の質を上げてくれてることは間違いない。